現在、高圧電力・特別高圧を使用している人の中に「東北電力の最終保証供給」を契約している人もいらっしゃるのではないでしょうか?
2022年9月から料金体系が見直された最終保証供給ですが、2022年11月より、更に値上げされました。その後、2023年4月より、再値上げしております。
しかし、実は実質値下げになっているのをご存じですか?詳しくみていきましょう。
最終保証供給とは?制度・概要・契約期間の解説
最終保障供給とは、小売電気事業者が急に撤退した場合などに、空白期間なく電気を供給する制度です。
2016年以降、電気の小売業が全面で自由化され、家族や商店も含めて全ての消費者が電力会社を選べるようになりました。しかし、近年のロシアのウクライナ侵攻や、円安によるエネルギー価格の高騰を背景に「倒産・廃業」が相次ぎました。
小売電気事業者が「倒産・廃業」した場合は、電力供給ができなくなり、契約している顧客は電気を使用できなくなるリスクがあります。その場合、電力会社に契約をもとづき電気を供給する事を最終保証制度と言います。
また、今までの電力会社が倒産しても空白なく電気を供給してくれます。
最終保証供給の契約期間は?低圧電気も契約可能?
契約年数は1年以内。(ただし、契約期間満了日前までに、どの小売電気事業者とも電気の需給契約の成立に至らなかった場合は更新できます。)
最終保障供給の対象は、高圧(50kW〜2,000kW)や特別高圧(2,000kW以上)の法人のみです。家庭や店舗といった低圧需要家(50kW未満)は対象外となっています。
2023年4月からの最終保証契約の料金単価の値上げ
具体的にどうのような制度に変更され、値上げとなっているのかを説明致します。
2022年11月からの最終保証供給の料金価格の値上げ
基本料金単価 | 電力量料金単価 | |
高圧の上乗せ金額 | +422円40銭/kW | +3円97銭/kW |
特別高圧の上乗せ金額 | +422円40銭/kW | +3円85銭/kW |
2022年11月1日以降、最終保証供給の料金は大きな値上げが行われております。
更に2023年4月1日から更に単価の値上げ
基本料金単価 | 電力量料金単価 | |
高圧の上乗せ金額 | +22円44銭/kW | +12円21銭/kW |
特別高圧の上乗せ金額 | +0円00銭/kW | +11円72銭/kW |
今回の値上げにより「最終保障供給料金の最低料金」が底上げされています。
特に東北電力は2022年11月1日から電気代を値上げしており、東北エリアの最終保障供給料金も大幅に高騰、最終保障供給の最低料金が約20%値上がりしています。
詳しい料金一覧はこちら。
最終保証供給に市場連動型が採用されて大幅値上げ
2022年9月1日以降の高圧プランは、市場連動型が適用になっています。
基本料金+電力量料金(従量料金±燃料費調整額±市場価格調整単価)+再エネ賦課金
市場価格調整単価は以下の計算で算出されます。
市場価格調整単価 =(平均市場価格 ー 基準市場価格)× 調整係数
平均市場価格は、市場価格の過去3ヶ月間の平均値に、それぞれの電力会社が定めた換算係数をかけて算出されます。基準市場価格は、過去の市場価格を参考に各電力会社が設定した基準価格となります。
この2つの合計に、調整係数(託送損失率と消費税率をもとに各電力会社が定めた係数)を掛けた金額が、市場価格調整単価となります。下図のように、平均市場価格が基準市場価格を上回る場合、その分が電気代にプラスされ(プラス調整)、下回る場合はマイナスされる(マイナス調整)仕組みになっています。
(1)プラスの補正項が適用される場合[卸電力取引市場価格の高騰時]
卸電力取引市場価格に託送料における電力量料金単価を加算した金額が、電気最終保障供給約款の電力量料金単価を上回る場合は、電気最終保障供給約款の電力量料金単価に補正項をプラス
(2)マイナスの補正項が適用される場合[卸電力取引市場価格の下落時]
補正項の算定期間における当該供給区域のエリアプライスの単純平均値が2019年度~2021年度で最も安い期間の平均値を下回る場合は、電気最終保障供給約款の電力量料金単価から補正項をマイナスする。
つまり、下記の図のように、最終保障供給は下限料金を「最終保障供給料金(各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍)」とし、JEPXの市場価格(電気の仕入れ値)がそれを上回った場合には、補正項(追加料金)がプラスされる仕組みに変更されています。
最新の「最終保障供給約款」の料金見直し内容については、こちらをご覧ください。(公式HP)
衝撃!2023年4月以降の最終保証供給は値下げ傾向にあった
前述のとおり、2022年9月から東北電力では大幅な値上げを行っており、市場連動型も適用になり、高くなるリスクがあります。
では実際に、電気代に影響している現在の「市場価格調整単価」の単価をご存じでしょうか?
毎月東北電力のHPで発表されております。(2023年4月の市場価格調整単価)
2023年以降「0円00銭」となっており、直接的な値上げには繋がっていません。
更に!
「燃料調整費の降下傾向」
「国の激変緩和措置適用」
「再エネ賦課金の値下げ」
も重なり、結果2023年4月からの値上げは、実は実質的に値下げ傾向にあったのです。
2023年の値下げ幅とは実際どのくらいか?
燃料調整費(軽減措置適用後) | |
2023年4月 | -3円74銭 |
2023年5月 | -5円12銭 |
上記のように、かなり大きな値下げとなっているのが分かります。
例えば4月も5月も5,000 kWh使用した場合、
2023年4月であれば18,700円の減額、5月であれば25,600円の減額が入ることになります。
今後の最終保証供給は?どう動けばいい?
最終保証供給とは、元々、長期契約前提の制度ではありません。
最終保障供給とは、小売電気事業者が倒産等により、急に撤退した場合において、お客様(需要家)を保護するため、一般送配電事業者に電力供給の継続を一時的に義務付ける制度です。
2023年、ようやく燃料調整費も下がりつつあります。そんな今だからこそ、更に安くなる電気会社にする必要があります。
土台の部分「基本料」「電気単価」を安くする事により、燃料調整費の値引きが加わり、更に安くなり、電気代をグッと下げることが出来ます。
我々は小さな会社ですが、やっている事は想像以上に凄い事、やってます(^^)
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なぜか?→今、電気は値引きしなくても契約してくれる人が増えているからです。複数見積と伝えれば大幅に値引額が変わる可能性があります。
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電力業界は、値上げに伴い、とても複雑なものになっています。
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