「電気の市場連動型プランは危険?」
・東北電力の最終保証の方
・これから新電力へ切り替える方
・どの電気会社にするのが良いか分からない方
・市場連動型プランに不安を持っている方
是非最後まで読んで参考にして下さい。
結果から言うと、市場連動プランは、「契約する電気会社を間違わなければ」今一番おすすめです。
そもそも市場連動型プランとは何か?
多くの方が利用している大手電力会社の料金メニューは「従量電灯型」と呼ばれるもので、基本料金と使用した電力量によって電気料金が変わるプランです。
そしてその電気の単価は固定されており、電力会社のプランに変更がない限り、単価が変わることはありません。
それに対して「市場連動型」料金メニューは、電気料金の単価が市場価格と連動して変動するプランです。
「市場連動型」のプランは、「一般社団法人 日本卸電力取引所(JEPX)」という国内唯一の会員制電力取引市場から電力を仕入れており、電気の需要と供給の状況によって価格が変動します。
この変動する電気料金の取引価格を「市場価格」と呼びます。
市場価格によって電気の単価が変動する
先述しましたように、市場連動型プランとは、市場価格の動きに合わせて電気料金の単価が変動するプランを指します。
つまり、30分毎に市場価格が変わるのです。また、エリアごとにも価格は違います。
価格の基準になる市場は「日本卸電力取引所(JEPX)」です。
日本卸電力取引所(JEPX)は、誰でも公式サイトで見る事が出来ます。見方などはこちらで図解しております。
なぜ今市場連動型プランがおすすめなの?
市場連動型プランは日本卸電力取引所(JEPX)の価格が基準になります。
2022年は本当に様々な影響が電気代に影響した1年でした。
2021年~2022年の電気の市場
では、実際に高騰が続いた2021年~2022年の平均値を見てみましょう。
上記の図のように、2021年後半から2022年にかけて様々な要因で電力市場は悪化しました。
電力市場が悪化した様々な原因とは
2021年1月新型コロナウイルスにより、海上貿易の停止。天然ガスの輸入がストップ。
2021年後半、コロナ禍からの経済の回復基調によりエネルギー需要が高まった一方で、世界中で干ばつや熱波などの気候変動が発生し、再生可能エネルギーの供給量が低下。
これを補うために化石燃料の需要が高まり、燃料価格が高騰。
2022年1月ロシアのウクライナ侵略は供給の縮小に拍車をかけた。欧米諸国を中心にロシアへ制裁を課したことで、ロシア産石油や天然ガスの供給が制限され、国際的なエネルギー争奪戦は更に激しくなっていった。
2018年~2019年の電気の市場
では、様々な事態が起こる前、電気の市場はどうだったのでしょうか?
2018年~2019年の電気の市場価格を見てみます。
2022年に比べると約2分の1です。
では、今年2023年、この市場価格はどうなっているかご存じですか?
【東北電力】2022年に高騰した電気の市場はどうなる?2023年の市場価格の予測と根拠
現在、JPEX価格は、2018年~2019年の市場に戻りつつあります。
こちらの図は、弊社が2018年、2019年の市場価格を元に予想相場をグラフで作成したたものです。
冬・夏は需要も高まるため、市場価格も上がる事は予想されますが、2022年乱高下した市場には戻らず、安定することが見込まれます。
2022年は多くの要因が重なり電気の市場は乱高下した1年でした。そこで、経済産業省は、電力需給対策についてを発表しています。
・10年に一度の厳しい暑さ・寒さを想定して安定供給に必要な電力の確保を行っている。(ただし、東京エリア・中部エリアではこの電力量を上回る可能性もあり)
・発電所の補修点検時期の調整を行い、多くのエリアで予備率の改善を行った。
国は、同じ失敗を繰り返さないよう対策を考えています。
今後値下げが続く要因として
また、今後値下げが続く予測の要因として、2022年8月に岸田総理が発表した「原発の再稼働」などが挙げられます。
これまでに再稼働した10基に加え、7基の原発について2023年7月以降に再稼働を進める方針を示しています。
7基は、関西電力高浜1、2号機(福井県)、東北電力女川2号機(宮城県)、中国電力島根2号機(松江市)、東京電力柏崎刈羽6、7号機(新潟県)、日本原子力発電東海第二(茨城県) いずれも原子力規制委員会の主要な審査を通っており、すでに各電力会社が再稼働に向けて動き出しているのも事実。
原発は、安全運転のために必要な試験などあり、クリア出来れば追加供給力となり得ると発表しています。
2022年、多くの要因によって高騰した電気代は、2023年、以前の価格に戻ってきています。
東北エリアの一日のJEPX価格
市場の電気の価格は、30分毎に変わります。
左の図は、2023年4月22日(土)の一日のJPEX価格のグラフです。
0:00~7:00までは平均12円です。
7:00~16:00までは0.01円と、ほぼ0円に近いです。
また、17:00から0:00にかけて14円程へ上がりました。
つまり、使う時間によってはかなり安い電気代になるのが市場連動型プランの特徴です。
また、その逆で、電力需給がひっ迫した日や、燃料費が高騰する場合は市場価格が高値がついたりもします。
右のJPEX価格は、2023年4月12日(水)のグラフです。
あまり安い時間がありませんが、こちらでも1日平均の市場価格は11.16円です。
ちょっと待って!これだけでは市場連動型が安全だと言えない絶対的な理由
ここまで市場連動型のプランがおすすめだと書いてきましたが、それでは「市場連動型プランの電気会社の料金は全て同じ」なのでしょうか?
いいえ。各電力会社で全く異なります。
JPEX価格は同じなのに、なぜ選ぶ電気会社によって電気代は変わるのでしょうか?
それは、各電力会社によって「サービス料」(手数料)が全く違うからです。
では、電気会社によって異なる「サービス料」とは一体何なのか説明致します。
【図解】一般的な電力会社の電気料金内訳
以下の図は、東北電力のような一般的な電気の内訳です。
基本料金…契約容量によって定められる固定料金です。電力会社により、多少金額は異なります。
電力量料金…電力を使った分だけ料金が増える従量式の料金です。東北電力や、新電力の多くは3段料金となっており、使えば使うほど高い単価になるのが特徴です。この単価は、電力会社によって異なります。
燃料費調整額…原油、石炭、液化石油ガス(LNG)など、電気を作るための燃料の価格のこと。毎月変動して、東北電力のHPで燃料費調整額を毎月発表されています。東北電力や、大手電力会社の燃料調整費と同じにする新電力が一般的ですが、電力会社によってはそれ以上の燃料調整費が電気代に上乗せになっているパターンもあります。
再エネ賦課金…太陽光発電や風力発電などの再エネ賦課金の買取に必要な費用をまかなうための税金のようなもの。大手電力も新電力も全て単価は統一で決められており、東北電力のHPで年に一回発表されています。
【図解】市場連動型プランの電気代内訳
以下の図が、市場連動型の内訳になります。
基本料金…契約容量やプランによって異なるが、固定料金。
電気量料金…市場価格の動きに合わせて電気料金の単価が変動します。30分毎に市場価格が変わり、また、エリアごとにも価格は違います。単価はJEPXのサイトで見る事が出来ます。
再エネ賦課金…太陽光発電や風力発電などの再エネ賦課金の買取に必要な費用をまかなうためのもので、消費者が負担することが決められています。
手数料…ここが、各電力会社の利益になります。ここが市場連動型プランへの契約で一番大事なポイントです。電力会社の手数料の単価によって、電気代は大きく変わります。特に、高圧電力の場合、年間何百万もの金額になってきます。
日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格がそのまま電気料金単価になるわけではありません。サービス料や手数料をはじめとする各種費用が加算され、最終的な電気料金単価が決まります。よって、市場連動型プランの電気料金単価=日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格、ではないので注意!!
各電気会社による「手数料」の違い
例えば、東北電力などの大手電力会社。
とてもサービス料(手数料)が高額なのを事をご存じですか?
東北電力では、2022年7月から2023年2月まで、高圧電気の市場連動型プランのみの窓口を開けました。その間に契約した法人の電気代には、高い手数料が乗っている可能性があります。
下記の図のように、JPEX価格は安くても、サービス料(手数料)が上乗せされているのが一般的です。
ご存じですか?あたなの電気会社の手数料(サービス料)単価
手数料(サービス料)は、電気会社によって2円~11円/1kWhが上乗せされています。この手数料(サービス料)は、電力会社の利益(売上)になる項目です。
高圧電気の場合、使用量が多いので、サービス料2円の電気会社とサービス料11円の電気会社を比べた時、年間約200万円の差が出ます。
複雑な電気料金の仕組みを理解しないと大損する可能性がある
電気料金の仕組みはとても複雑なので、細かい電気の規約を隅々まで見る人はあまりいません。ほとんどの人がそうです。また、手数料を記載していない電力会社も多く存在します。
そんな中、市場連動型プランの電気会社はとても増えてきます。
「どこでも良い」で決めてしまうのは本当に危険です。
市場連動型プランの普及と今後の電気料金
今までは、家庭も法人も基本料金と使用した電力量で電気料金が決まるプランが一般的で、単価は固定されていました。
しかし、世界情勢の影響を受けて電源となる石油や石炭、LNGが高騰している今、多くの小売電気事業者にとって、発電事業者から電気を仕入れて固定単価で販売する方法では採算が取りづらくなり、需要家へ値上げを迫る(あるいは事業撤退する)ケースが増えました。
こうした市場を考慮して現れたのが市場連動プランになり、新電力でも多く採用されています。
JEPX価格が落ち着き始めると、この市場連動型プランも増え続けることが予想されます。そんな時、どこの電気会社を選ぶかが、電気代節約の大きな大きな鍵になってきます。
今契約中の新電力が倒産や撤退になったらどうしますか?
ここまで、「新電力がおすすめ!」と述べてきましたが、新電力は「電気事業の撤退」や「倒産」のリスクを持っています。
倒産したらまた次の電気を探さなくてはいけない…。
中には「来月までに次の電気会社を探してください」という通知が急に来た方もいらっしゃいます。
そんな時、私たちであれば確実にサポートし、中継ぎをさせて頂きます。
私たちは、多くの新電力の中でも、実績のある電気会社・単価の安い電気会社・違約金や事務手数料の無い電気会社、などを中心に3000件程のお客様にご案内をしてきました。
途中で切り捨てたり、「値上げします」で終わらせたりはしません。
こんなお困り事にも対処します
- 現在の小売電気事業者から値上げを要求されている
- 強制解約の案内を受けて移行先が見つからない
- 最終保障供給にならざるを得ない
電気の事は、電気のプロに聞くのが一番早いです。
電気の高騰が続くなかで電力会社の採算も悪化しており、従来のような電力コストを抑えられる電気料金プランはおろか、スタンダードなプランですら新規加入をストップしている電力会社が続出しています。
適正な電気料金プランを契約できない、いわゆる「電力難民」となってしまった事業者様は、すでに最終保証供給で電力を調達しているのではないでしょうか?
今、東北電力の市場連動型プランの方は、冬のピーク時、次の夏のピーク時にどれほどの影響が出てしまうことでしょうか。
電力コスト削減を今の内から一緒にやっていきましょう!
【東北エリア専門】高圧電力のお困り事をすべて解決
これまでに553社に対し、2031件の見積作成の実績
宿泊施設・病院・工場・大型飲食店・福祉施設・自動車関連・複合住宅などに実績多数
東北電力の値上げ後、高圧電力のお申込みが集中しております。
皆さん電力会社への見積りは何社くらい行っていますか?
到底1社だけでは足りません。最低でも4~5社を比較して下さい。
なぜなら、電力会社は、過去の赤字分を取り戻すために「高めの料金設定」になっている会社が多いからです。
少しでも安い電気代にするためには…
なぜか?→今、電気は値引きしなくても契約してくれる人が増えているからです。複数見積と伝えれば大幅に値引額が変わる可能性があります。
なぜか?→過去の実績がある弊社であれば、通常よりも多くの値引額を現実化できます。それは、過去のお客様の使用量や契約容量を元に、最大限の割引額を出す交渉が出来るからです。
電力業界は、値上げに伴い、とても複雑なものになっています。
高圧電力の切り替えで「比較会社を増やしたい」「御社努力だけでは力不足かも」と感じている方は、下記の電話番号またはお問い合わせ窓口からのご連絡をお待ちしております。
私たちは今開いている高圧電力の中から、お客様に合った会社を選定し、見積りを致します。
更に、「市場連動型プラン」と「固定料金プラン」どちらもご案内しております。
また、2021~22年にかけて多く起こったのが電力高額請求トラブルですが、弊社では、専属の資格を持った電力アドバイザー担当者が仲介に入り、数多くのトラブルも解決してきました。
どんな事でも是非一度ご相談下さい。
※大変申し訳ございませんが、弊社は東北電力エリア専門で電気の切り替えをご案内しております。ご了承下さい。
コメント
コメント一覧 (2件)
[…] 【図解】電気代高騰?法人向けの市場連動型プランとは?JEPXの見方と電気… 「電気の市場連動型プランは危険?」 こんな悩みをお持ちの方 […]
[…] 【図解】電気代高騰?法人向けの市場連動型プランとは?JEPXの見方と電気… 「電気の市場連動型プランは危険?」 こんな悩みをお持ちの方 […]